さつま町 – 弓山さん ご夫婦
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出身は東京なんですけど、私が住んでいたのは神奈川県寄りの町で、自然が多い住宅街で育ちました。大学ではグラフィックデザインやイラストレーションを専攻。卒業後は、障害者の方々とものづくりをする工房で10年近く働いていました。
移住のきっかけは、阿久根市に住んでいる友人です。彼女とは東京に住んでいた頃から親交があって、彼女の方が先に鹿児島に移住。その後、彼女に誘ってもらって2019年12月に初めて北薩地域に遊びに行って、3日間滞在しました。
その中で、北薩地域の人たちの温かさや暮らしやすさみたいなものをすごく感じて「この人たちと一緒に暮らせる場所って素敵だな」と。
元々人が多すぎて誰が誰だかわからない都会よりも、ひとりひとりの顔を見てちゃんとコミュニケーションがとれる環境の方が落ち着くタイプだったこともあり、「移住って良いな」とその時に強く思いました。
出水市には2020年に移住しましたが、不安は全く無かったですね。阿久根市に住んでいる友人以外に知り合いがいるわけでもないし、親戚がいるわけでもないので、なんの縁もない場所ではあるんですけど、「多分、大丈夫」と思えていました。
理由としては、一回遊びに行っていたことで、町や人の雰囲気に触れられていたので、「あの土地に住んでいる方々だったら、友達になってくれる気がする」と根拠はないけど自信はある、みたいな。
結果的に、移住後は周りの人にすごく良くしてもらっているので、あの時の感覚は間違ってなかったみたいですね。
東京で住んでいたエリアと、出水の町の雰囲気がすごく似ているんですよね。住宅街が多くて、お買い物で困ることが全くない。大手のお店もいっぱいあるし、個人の方が経営されている素敵なお店もたくさんあります。
事業者さんがすごく多い分、どんなお店や業種でも選択肢があるので、すごく暮らしやすいです。
とにかく人が優しくて温かいので、「こういうのってあるのかな」「こういうことでちょっと困っていて」と相談すると、解決するための方法を必ず教えてもらえるのもありがたいです。
ただ挨拶をするだけだとそこで終わってしまうと思うので、ちょっと勇気を出して「実は移住してきて……」と自分自身の紹介をしたり、質問してみたり。
例えば、「初めて会った人には、ローカルならではの情報とかおすすめの場所をひとつ聞いてみる」と、決めて実践してみると色々と広がるような気がします。
私の場合は食べることが好きなので、「おすすめの美味しいごはん屋さんってありますか?」ってよく聞いていました。
山から海まで続いている「広瀬川」っていう大きな川があるんですけど、その川沿いがウォーキングコースになっていて、あの景色が最高に好きですね。
風があまりない時だと、向こう側の山が水面に鏡みたいに映ってすごくきれいだし、朝の空気が澄んでいる時の景色もすごく良いです。あとは、やっぱり夕焼けですね。海側におちていく夕日が最高の風景です。
仕事としては、一週間の半分を出水市の地域おこし協力隊として、移住・定住促進をメインに活動しています。残りの半分は、商店街の中にある「scAle(スケール)」というお店を運営しています。
scAleは商店街にあった空き家をDIYリノベーションしたお店で、2022年9月にオープンしました。地域内外の人が出水市とつながれる「みんなの交流スポット」として、雑貨販売やカフェの営業を交えながら運営しています。
scAleではこれからも色んなイベントを企画したり、ゲストを招いたり。楽しい催しをたくさん実現していきたいですね。落語会とか、お芝居とか、音楽系のライブとか。
私自身、デザインやアートに触れる時間が多かったので、アートに触れられる場所としてもscAleを活かしていけたら良いな、と考えています。
移住したいエリアが何ヶ所かあるんだとしたら実際に行ってみて、体験移住をしてみるのが良いような気がします。その時は、住環境や建物を見るだけじゃなくて、ぜひ地域に暮らしている人々に関わってみてほしいです。
それは、お店の人だったり、移住支援窓口みたいなものがある地域だったら、そこの人だったり。
そうやって関わった時の空気感で、「その土地を好きと思えるか」が見えてくると思うので、まずは実際に足を運んでみることをおすすめします。
出水市 移住定住支援サイト「出水で暮らそう」
出水の交流スポット「scAle」のInstagram @scale_izumi